NeoSound NeoStar

 

O・G・D recordsの記念すべき第1弾として山田音於(ネオ)のデビューアルバムがリリースされるのは本当に喜ばしい事です。まさにレーベルコンセプトを体現出来るサウンドを若き天才プレイヤーが萌芽する瞬間にお届け出来るとは幸運としか言いようが有りません。

OGDという曲はジャズオルガンファン、ジャズギターファンなら良くご存知のジミースミスとウエスモンゴメリーの共演作「Further Adventure」の収録曲であり、そしてウエスの遺作となったアルバム「RoadSong」のタイトルソングに名前を改変して再度演奏された名曲です。多くのミュージシャンがカバーしているウエスの傑作オリジナル曲です。ちなみにOGDとはOrgan・Guitar・Drumsの頭文字を組み合わせたものです。

60年代のファンキーなソウルジャズムーブメントにおいてオルガンとギターの組み合わせは非常に重要な役割を果たしています。当レーベルはその雰囲気を現在的なセンスで再現しようと、有能なオルガニストあるいはギタリストのリーダーアルバムを中心に、躍動するソウルスピリットをお届けするユニークなジャズレーベルです。これから次々とリリースする素晴しいサウンドに是非注目して頂きたいと思います。

今回まさにフレッシュな音をお届けする山田音於は2001年1月31日生まれという事ですので2014年9月現在で13歳、中学2年生のニュースターです。

3歳からエレクトーンを始めるが小学3年の3学期にジャズオルガンにスイッチ。その後メキメキ上達し、大人達に混じりジャムセッションに参加しジャズオルガンの腕を磨く。

小学5年生になるとリーダーとしてライブを行うようになり小学6年生の時に東京で行われたオルガンジャズイベントに2日連続で出演。その他に日本各地のジャズイベントより出演依頼を受けるようになり、また来日したミュージシャンとも共演する機会が増えその天才ぶりが一躍注目を集めるようになる。今回のデビューアルバム「NeoSound NeoStar」は彼のオリジナル曲を含む、驚くべき才能が今まさに開花する瞬間を捕えた会心作です。

 

収録曲解説

(1)Frinds(山田音於)

オープニングに相応しい爽快なオリジナルナンバー。演奏能力だけでなく作曲能力にも大きな期待を感じさせる素晴らしい幕開けです。中学生になって沢山友達がふえたので、その喜びを曲にしたとのこと。非の打ちどころの無い内容です。

(2)Dear Old Stockholm(Traditional)

多くのジャズプレイヤーに取り上げられることの多いスエーデン民謡ですがダイナミクスの効いたアレンジで聴きごたえのあるバージョンとなっています。

(3) Bull's Eye(山田音於)

  山田音於のオリジナル曲。一時期熱中してたダーツの用語で矢が中心点にあたるという意味だそうです。棟允嗣の比較的長いドラムソロが素晴らしいアクセントになっています。

(4) Emily(Johnny Mandel)

ギターの野江直樹をフューチャーしたナンバー。美しいイントロに続き温かい音色で物語を綴っていきます。彼の音楽性が良く出た演奏で、山田音於のオルガンはやさしく包み込むように野江のギターに寄り添っています。

(5)Mantis(山田音於)

山田のオリジナルブルース。ミディアムテンポで軽快に飛ばしています。Mantisとはカマキリのこと。昆虫が大好きな山田音於ですがその中でも一番好きなのがカマキリで以前、庭で飼っていとたとのこと。

(6) Lover Comeback To Me(Sigmund Ronberg)

アップテンポで演奏されることの多い曲ですがここでも小気味よく飛ばしまくっています。山田音於の素晴らしいポイントの一つはどのようなテンポで速いフレーズを演奏してもしなやかな弾力性を感じる点にあります。

(7) I Remember Clifford(Benny Golson)

このアルバム唯一のバラードナンバーで非常にまとめるのが難しい難曲。1コーラスだけの演奏ですがゆったりと始めてからドラマを作り上げた後、余韻を残して演奏を終えます。美しいアプローチです。

(8) Softly,as In a Morning Sunrise(Sigmund Ronberg)

 おなじみのジャズスタンダードナンバーです。ベースラインのイントロから徐々に期待を持たせるようなムードを作った後に、テーマがスタートし豪快なソロで盛り上がります。そして次作への大きな期待を持たせてこのアルバムは終わります。

 

—「NeoSound NeoStar」ラーナーノーツより